剣力

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宗谷「…そうしたら椿は…[まだ気づかないのですか…? 私はあなたがどんな暴れ者であれ、近くにいた理由はただ一つ…。それは…] …。」 師匠「…それは…?」 宗谷「[愛しているから…。 あなたは、暴れ者ですけど、いつも悲しい顔をなさっている…。 本当はあなたは、人を守りたいのではないですか? まわりがあなたを[刀主]とあだ名をつけました。 意味は[風のよう速く動く刀さばきに、風のように速く動く、どのような刀でも使いこなす主。]だそうです。 でもあなたは、いつも暴れて帰ってくると辛く悲しい顔をなさっている…。 あなたは[刀主]ではありません。 お願いします。 これからはその刀を、人を守る刀の主としてください。 じゃないとあなたが崩れてしまいます。]って…。 驚いたよ。 俺がそんな顔をしていたなんて。 その時の空は、今まで見た以上に美しく輝いていた。 椿の瞳のように。 そうしたら俺はいきなり流したことも、流そうとも思わなかった涙が、止めどなく出てきたんだ。」 そういいながら見上げていた空の雲いきが怪しくなってきた。 師匠「…そうか…。 それで…?」
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