なぎさの太陽

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「……けて、頑張っていきたいと思います。だから、みんなも頑張ってください。お世話になりました」 自然と翔太の礼と共に拍手が起こる。 「じゃあ岡谷。親が待っているから、行こうか」 「あ、待ってください」 翔太が教壇を降りて、なぎさのもとに行く。 「有田さん」 「……何」 なぎさは振り向かず、ぶっきらぼうに答えた。 「いつもの場所でいつもの時間に待ってる。絶対来いよ」 翔太はそれだけいうとすぐに教室を出て行った。その後を追って先生も教室を出て行く。 「なんだ、やっぱお前らデキてんだな」 クラスの何人の男子が冷やかす。なぎさの隣の席の子(大村倫子)がそれをきいて立ち上がって怒る。 「ちょっとあんたたち!この状況で、なぎさちゃんに何言ってるの!」 「でもよー」 「いいの…倫子ちゃん、ありがとね」 「でもなぎさちゃん…え?」 振り向いたなぎさの顔には微かに笑顔が表れていた。
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