━━初話━━

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「まぁまぁ、もう少し待ってみましょうよ。 “ビト”くんも来たことだし」 おじいさんをなだめるようにニコニコ顔の“セフィロス”さんが言う。 温和な人なのだろう。優しさが滲み出ている。 ━━━それから待つ事一時間、“INVITE”はまだ来ない。 「ふん、わしらは騙されたのかもな」 おじいさんは吐き捨てるように言う。 確かに遅い。 自分の持ち家なのに迷うという事は無いだろう。 しかし自分の持ち家に呼ぶこともおかしい。 腹いせに家にイタズラされても文句は言えない。 もっともこの家が彼の持ち物ではないということも考えられるが。 空気は重苦しくなっていく。 咄嗟(とっさ)に、空気を変えるためか 「そうだ!待ってる間、話でも披露しない? っていうかそのために集まったんだし」 と“うとむ”が提案してきた。 確かにその通りだ。 集まった理由はそれぞれの持ち話の披露が目的だ。 持ち話はたくさんあるのだ。“INVITE”が来てからでも話のストックはあるだろう。 俺も賛成した。 「それはいいですね」 「…ふむ、いいじゃろう」 二人も同意した。
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