第三話 いっしょ

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いや、きっと恨んでいるんだ。 体はガタガタと震えている。 汗が次々と頬をつたう。 背筋に感じた事の無い大きな悪寒が走る。 カツ──カツ── 聞こえるはずのない足音が、まるで耳元で発せられてるかのように大きく聞こえる。 ──カツ──カツ どんどん近付いて来ている。 足音は家の前から聞こえている。 「あ……い、いや……」 カツカツカツカツカツ 「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 そこで私の意識は途絶えた。 私は目を覚ますと病院のベッドで横になっていた。 「あ…あれ?」 「あぁよかった!目を覚ましたのね!」 私の視界に母の心配そうな顔が映る。 「私…なんで病院に?」 「晩ご飯が出来たから呼んでたのに降りて来ないから、心配して見に行ったら窓の前で倒れてるんだもの」 私…気絶したのか。 「病院で二、三日様子を見るから、学校のことは忘れてゆっくり休みなさい」 そう言い母は病室から出て行った。 何か体がひどく重く感じる。 時間は深夜をまわったところだ。 病室には私以外に入院患者の人達がいるので、大人しく寝ることにした。
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