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中務君からメールがあったのはそんな会話をした日の放課後だった。
私はいつものように葵と帰ろうと駅まで行く途中だった。
葵は嬉しそうに
「なんて?なんて?」
と妙にはしゃいでくる。
ホントにこの子は…。
「今日、いつも待ち合わせしてた駅で待っててって。」
「それで?」
「いや、それだけ。」
「なる程~。とうとう中務君の中で何か踏ん切りがついたのね。
それで美紀に認めてもらう何かを手にした訳だ。」
葵はテンションがどんどん上がってくる。
「あ、葵落ち着いて…。」
「わかってるって!
頑張っておいでね!!」
と、私の背中をバシバシ叩くと
「気合い、入れておいたからっ!」
と、自分だけ自転車に乗りさっさと帰ってしまった。
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