中務君の努力

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私が思い切って告白すると二人とも固まった状態になってしまった。 やっぱり、私にはおこがましい夢だったかな? 「ねえ、田口、経営コンサルタントって何する人?」 ようやく口を開いた葵の言葉にずっこける。 「何で俺に聞くんだよ。 まあ、名前の通り企業や顧客から依頼を受けて経営に関する問題を解決する人の事だな。 でも高い営業力、コミュニケーション能力を問われる難しい職業だけど…。 美紀はMBA取得とか目指してる訳?」 「えー!MBAとかわかんないし! っていうか美紀なんでそんなもんになりたいの?」 私が答える前に葵が質問を被せてきた。 「あ、あの、なんていうか、私数学好きなんだけど、まあ特技がそれしかないっていうか。 でも世の中って結構数学で出来てる部分が大きいでしょ? その仕組みを解明してみんなに伝えれば日本がよくなるんじゃないかと思って。 私、コミュニケーション能力なんて全然ないからすごい努力が必要だと思うんだけど頑張りたいの。」 私は思い切って二人に私の夢を語ってみた。 笑われちゃうかな?
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