中務君の努力

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「美紀すごいね。 この若さでそんな夢があるなんて。 私なんて何もないよ。 今なんてとりあえず国公立の大学に行ければそれでいいし。」 葵が本当にビックリしたという顔で言う。 「うん。すごいよ。 日本を良くしたいなんか今日日の高校生のセリフとは思えん。」 と、田口君は唸る。 「で、でもそう思うようになったのは2人と友達になってからなの。 特に中身がスカスカって言われてから。 私、私なりにどうしたらスカスカじゃない自分になれるか考えて、考えるきっかけをくれたのが2人だったから。」 私は夢を笑わずに聞いてくれて、しかも受け入れてくれた事がとにかく嬉しかった。 生半可な努力では成し得る夢ではないし。 天性のような物も必要だろう。 正直私には無理かもしれない。 でも受け入れてくれる人がいるだけで頑張れそうだ。
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