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「ごめん、美紀。」
突然田口君が謝ってきた。
何で謝るの?
私がキョトンとした顔をしていると
「俺、余計な事言ったな。
美紀はそのままでもいいんだよ。
いや、自分を高める為に努力するのはすごいいい事だと思うよ?
ただ、俺の言った事に捕らわれてやりたい事を躊躇してるんだったら見当違いもいいとこだ。
美紀、いいか?
人は経験値を積んでだんだん自分という人間がわかってくるもんだ。
俺の言葉に惑わされずやりたいようにやれ。」
田口君は一息にそう言うとにっこり笑った。
私はますます自分が恥ずかしくなった。
それと同時に田口君の笑顔に泣きそうになるのを必死に堪えた。
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