はじけて、きえた

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  (うっわ、ださ) 自分の進行方向でそんな、小規模でも事故を起こされてしまうと無視をしづらい。 「大丈夫ですか」と一声かけながら近寄り、ぶっ散らかった荷物を二、三拾って差し出した。 「ああすみませぬ、いやお恥ずかしい所をお見せして‥」 同じ齢の青年は恥ずかしげに笑いながら差し出された荷物を受け取る。 そして 俺の目を、見る。 「、だ」 力強い眼差し、形の良い目鼻立ち。 それは、俺の《記憶》している真田幸村そのものだった。  
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