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「旦那‥‥もしかして」
「ひ、人違いを」
「佐助なんて名前、今時いないっしょ」
「げ、ゲームのキャラにならいるぞ!」
「アンタ、現実と二次元が倒錯するほどゲームやるって柄じゃないだろ?」
「あ、ぅ‥‥」
だめだ、そもそも彼に口論で勝とうというのが間違いなのだ。
ならばどうする?
‥‥やはり逃げるしか無い。
「失礼します!」
くるりと踵をかえして駆け出した
俺の後頭部に何かが激突する。
「―――~‥っ」
激しく転んだ俺の視界に入ったものは、通学鞄とこちらへ歩み寄ってくる彼の姿。
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