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「ん‥‥そ、だな」
汚れるのも構わず旦那の髪を梳くと、嬉しそうに目を細めて笑った。
これで‥‥これが、最期。
「‥‥アンタは、嫌いだ‥」
旦那の隣、ゴロンと横になって見上げたその姿は、凄く憎たらしくて
嫌に格好よかった。
「でも‥‥感謝は、してる」
「Shut up」
兜を脱いで、捨てた
彼の髪が風にそよいで揺れる。
「そんな言葉を貰うためにやったんじゃねえ」
ああ、アンタはそうだろうな。
でも
「最期なんだ、黙って聞けよ‥‥」
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