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左手に掴んだ旦那の手を、きつく握る。
「旦那‥‥代わりに、天下‥」
「‥‥ああ。」
「な、あ‥‥りが、と」
限界か。
大きく咳込んでしまい、それ以降上手く喋れなくなってしまった。
何か言おうとして開けた口から、生暖かい液体が伝う
「‥‥もう、黙れ」
俺の隣に膝をついた彼が、俺の瞼を無理矢理閉じた。
「さっさと寝ろよ」
そう言う声が、若干震えている。
俺は少しだけ笑うと、その厚意に甘える事にした。
実際、もう眠くて眠くて仕方が無かったから
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