(青)いレンチ

2/33
前へ
/38ページ
次へ
なんで僕が先生の代わりになったのか、よくわからない…たすきを渡されただけなのに… 「もっと絶望してくれないと困りますよ、2代目…」 “2代目絶望先生”を襲名した僕はどうすればいいかわかりませんでした… 「人としては、先代よりまともなんだけどね…」 僕の名前は青山、2のへ組に在席しています…普段は木野や芳賀と一緒にいることが多いんですけど今は… 「先生がいない今、あなたが絶望先生なのよ。」 何故か先生の服を着させられ、僕は女子たちに囲まれています… 「僕には絶望なんて出来ません!少なくとも小さな希望は持っているんです…」 「ほら、例の決めゼリフ…」 「うっ…わかりました…ぜ、絶望しよ!」 なんでこんなことをしなきゃいけないのかわかりません… 「んー、やっぱり2代目には何か足りませんね…」 「ダメ、やり直し!」 先生がいない今、僕がやらないといけないみたいです… 「──絶望した!!」 「なかなか様になってきたわね。今日は、帰ってよし。」 「は、はい…」 『どうしたらいいんだ僕は…』 放課後、僕は木野たちとおしゃれSHOPルイージに寄る予定だったんですけど気分は沈み、一人で帰ることにしました… 「はぁ…いきなり“絶望しろ”だなんて無理な話だよ…」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

40人が本棚に入れています
本棚に追加