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「青山!こんな所で何してんだよ探したじゃないか!」
「なんだ芳賀か…」
「なんだじゃねーよ、心配して来たのに…木野が待ってるぞ?」
「いや、悪い…」
芳賀がわざわざ来てくれたのは嬉しかった…でも、今は服を見たい気分じゃなかった…
「なんだよ!約束したじゃんか!行こうぜ、な?」
「放してくれっ!今はそんな気分じゃないんだよッ!」
僕は思わず芳賀の手を振り払ってしまった…
「あぁそうかよ、もういいよ青山なんてッ…!」
「ぁ…芳賀…ッ」
芳賀がどこかへ行ってしまう気がして、僕は落ち込んでしまった…すると後ろから女子に声を掛けられた…
「2代目くん…!いや、青山くんだっけ?」
「え?はい…えっと…藤吉さん、ですよね…」
さっきまで僕に駄目押しをしていた女子たちの一人…
「今、何をしてたの?」
「え?」
「だから、芳賀くんと仲良く手を繋ッ…いや、ケンカしてたみたいだったけど…」
どうやら藤吉さんには僕と芳賀の言い争いを見られてしまっていたらしい…
「ほ、ほっといてくださいッ…!何でも、ないですから…」
「ほっとけない!全然、ほっとけないッ!」
「え…?」
「二人の仲に何があったのかだけでも聞きたいの…お願いだから、聞かせて…?」
その時、僕は藤吉さんが親身になって話を聞いてくれる気がした…
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