第一話

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「あら、ハルキが時間通りに 起きてくるなんて、 雪でも降るんじゃないかしら?」 リビングに入ると共に茶化され、 俺は無言のまま席に着くと テーブルの上にあった 焼きたての食パンを頬張った。 「親父は?」 いつもいる親父が 居なかったので、 さっき茶化された事を 少し根に持ち素っ気なく聞くと、 母親は「さぁ?」と答えた。 夫がどこで何してるかくらい、 知っとけよ。 でも、無理もない。 親父は亭主関白のくせに、 浮気癖があるもんだから 朝居ない時もある。 母親は気にしてないみたいだが…。 よく耐えられたもんだと、 たまに感心してしまう。
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