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雨が降っている。
それも少しではない
もはや嵐である。
そんな中、数千人の人間と数万の異形の物とが戦っている。
いや、戦っているというのは、少し語弊が生じている。
一方的に異形のものが圧倒している。
「くそ、ここを突破されたら、住民に被害が出てしまう。」
部隊長らしき人が恨めしそうに異形の物を睨んでいる。
「ぐぁぁ」
ついに、ここの指揮していた隊長が殺られたようだ。
それと同時に隊員達の顔にも落胆の色が濃くなってきた。
ザッ ザッ ザッ
一人の少年らしき人が歩いて来ている。
格好は、全身を黒いローブで覆われており、なんとも不気味である。
「そこの者、ここは危ない逃げろ。」
先程の部隊長らしき人がその少年に駆けよって言った。
「邪魔」
声からして少年か青年だろう。その少年は、そう一言いって、文字通り消えた。
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