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その頃竜崎は部下三人の頭を撃ち抜いていた。噛まれたいじょう彼らを<奴ら>にしたくないならこうするしか無かった。撃ち抜く度に怒りと悲しみが込み上げてくる。そして彼らの弾薬をはぎ取る。
「こいつらの分まで生きないと」
そういって彼らのネームプレートを握りしめあるきだす。すると銃声が聞こえてきた。広がるような音からしてショットガンだ。すぐに銃声のしている路地に入る。そこには<奴ら>に襲われているショットガンを構えている青年と鞄を持った女性がいた。すぐにラインメタルFG42を構える。
「伏せろ!!」
こちらに気づいた青年と女性は言われた通り伏せた。同時にラインメタルが火を噴く。マガジンが空になるころには<奴ら>はすべて倒れていた。が、竜崎の通った通りから数十体現れる。「こっちだ!!」
青年と女性と一緒に装甲車のある通りに向かって走った。青年と女性には見覚えがあった。青年は最初の日学校の屋上からヘリを眺めていた学生だし女性は鞠川だった。路地を出ると自衛隊の装甲車二台があった。辺りに<奴ら>はいない。
安堵しながら82式装甲車を調べる。装備はあるがエンジンがイカれているのかかからない。溜め息を漏らしながら92式装甲車をみる。こちらはすぐにエンジンがかかる。青年に壊れた装甲車から武器と予備のガソリンを取って来るようにいう。そして鞠川に運転の仕方を教えた。青年は大口径機銃と89式小銃二丁、ガソリンを持ってきた。
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