始まり

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「なんだ。なら明日狙撃競争でもする?」 「いや遠慮しとく。それより気を付けろよ。奴ら異常だから」 「貴方もせいぜい噛まれないでね。それじゃ明日」 携帯を切ると友人が安全だとしり安堵した。外は相変わらず悲鳴が響いている。一部の自衛官はバリケードの補強と奴らにむけて狙撃をしている。双眼鏡を外にむけて見ると奴らだけじゃなく普通の市民も暴れている。それに火災があちこちでおきている。が、暴動を止める警察も、火災を消化する消防もいない。残念だか、たった半日で、世界が壊れかけている。いいやもう終わっているかもしれない。 日が暮れて辺りは昨日までとちがい街はくらい。街を眺めていると一人の巡査が声をかけてきた。 「市民たちはなんとか納得してくれました。」 「そうか、ご苦労。」 敬礼すると巡査は持ち場に戻っていった。全員が疲れていたがそんなことでくじけていられなかった。明日、竜崎の隊は洋上空港にむかわなければならない。そこも<奴ら>がいるのだ。油断は禁物だ。ここは戦力として自衛官は三十人のこるし警察官も二十人のこるから大丈夫だ。そう思っていると向かえのヘリがきた。 これから彼らは洋上空港にむかう。
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