182人が本棚に入れています
本棚に追加
―
――
―――
――――
・・・・・ヴゥゥン・・・
転送が完了して、3人が周りを見渡すとそこは指定したとうり、施設の前だった。
シン「メイリン!施設周辺に生体反応がないか調べてください。」
メイリン「了解。」
シンが指示を出すと、メイリンはすぐさま施設周辺をスキャンし始めた。
シン「レオノーラは周囲を警戒しつつ待機してください!」
レオ「了~解♪」
メイリン「隊長、施設周辺に生体反応ありません。」
シン「そうですか、それじゃあ―――」
???《おやぁ?お客さんかな?》
「施設を調査しましょう」と言おうとしたシンを遮って、後ろから・・・つまり施設の方から誰かが話し掛けてきた。
シン・メイリン「!?」
レオ「誰だい!?」
3人が後ろに振り返ると、施設の入り口の前に白衣を着た男が立っていた。
その男は、信じられない事に800年前にイクスを素体に移植した研究所の所長だった。
???《いやぁ、まだこの星に人間が生き残っていたとは驚きだね。》
レオノーラの問いを無視して、無駄に笑顔全快で意味のわからない事を言う男にレオノーラが苛立っていると、メイリンが前に出て男に話し掛けた。
メイリン「申し訳ありませんが、お名前を教えていただけませんか?」
メイリンが男に丁寧に名前を聞くと、男は一瞬キョトンとした後にまた笑顔に戻って話し始めた。
ノル《いやぁ、すまない!まだ名前を言ってなかったね!私はノルだ!と言っても生前の名前だがね。》
シン「は?」
レオ「へ?」
ノルと名乗った男の言葉に間抜けた声を出す2人を無視して、メイリンは続けた。
メイリン「ノルさん、あなたは人間ではないのですね?」
ノル《よくわかったね!そうだ、私は人間じゃない!私はこの研究所のAIだ!私は全人格をAIにコピーしたんだ。君達が今見ているのはホログラムだよ。》
だから、生前の名前だよと言うノルにメイリンは更に質問する。
メイリン「質問を続けても、よろしいですか?」
ノル《ああ!勿論だよ!久しぶりの会話だからね♪私でわかる事は答えよう。》
メイリン「ありがとうございます。それでは、先程も人と会話するのが久しぶりと仰られていましたが、どれくらい人と会話していないのですか?」
ノル《そうだねぇ・・・・・・かれこれ800年くらいになるかな。》
シン・レオ・メイリン「800年!!!!!?」
最初のコメントを投稿しよう!