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ノル《でも、私はイクス様には幸せになってもらいたかった。いや、幸せになるべきなんだ。だから、宰相から助けて移植をしたんだよ。》
メイリン「私達もそう思います。ハイペリウスにいる皆も同じはずです。」
ノル《ありがとう・・・・・・!!・・・どうやら、話しているうちにイクス様の調整が最終段階に入ったようだ。》
そう言ってノルは3人に「付いて来てくれ」と言って研究所の入り口を開いて先導しだした。
しばらくノルに付いて行くと、1つの部屋の前で止まった。
シン「この部屋にイクスさんが眠っているのですか?」
ノル《そうだ。じゃあ、開けるぞ。》
そう言ってノルのホログラムは消え、「プシュー」とゆう空気が抜ける音と共に扉が開いた。
ノル《入ってくれ。》
スピーカーからノルの声が聞こえて入室を促したので、3人は中に入った。
シン「え!?」
レオ「へ!?」
メイリン「は!?」
3人が驚いた理由、それは剣帝が眠っているであろう計器類に繋がれた保護カプセルに雪のように白く肌理細やかな裸身を惜し気もなく晒した全裸の女性が浮いていたからだ。
シン「~~~~ッ!!?」
レオ「ふわぁ~、綺麗な人だねぇ。」
メイリン「この女性が剣帝?確か男の方では?」
顔を真っ赤にして身体を背けて見ないようにするシンに、まじまじと見て素直に感想を述べるレオノーラ。
あまり動揺せずに冷静にノルに質問するメイリン。
それぞれ違った反応を見せているところに、ノルのどこか憎たらしい笑い声が聞こえた。
ノル《アッハッハッハッハ♪ごめん!ごめん!肝心な事を言い忘れてたよ。実はね、実験段階だった素体は女性体しかなかったんだ。》
シン「そうゆう大事な事は先に言ってくださいよ!!!」
レオ「シン照れてるのかい?初だねぇ♪」
シン「そっ、それはあたりまえですよ💦」
からかうレオノーラに慌てるシン達をメイリンが呆れた顔で見ていると、スピーカーからノルとは違う機械的な声が聞こえた。
《素体の最終調整完了・・・・・保護液の排水を開始します。》
「ゴボゴボ」と保護液が排水されていき、カプセルの中の女性・・・イクスがカプセルの底にへたりこむ形で座った。
3人はその光景を無言で眺めている。
不意にノルのホログラムが映し出され、イクスに話し掛けた。
ノル《イクス様、私の声が聞こえますか?聞こえたら目を開けてください。》
イクス『・・・・・・・・・所長か?』
ノルの声が聞こえたのか、イクスは目を開けて気だるげなハスキー・ヴォイスで返事をした。
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