第1章【剣帝と銀河連邦】

11/15
前へ
/75ページ
次へ
― ―― ――― ―――― ノル《―――――――これで、全てです。》 ノルがイクスに説明をし終えると、イクスは悲しげな顔で目を開けた。 イクス『そうか・・・・・・800年も眠り続けていたのか・・・・・・俺が・・・・俺が最後の生き残りなんだな・・・・』 ノル《はい。・・・・・・・・イクス様、ヨキ殿から伝言があります。》 イクス『なんだ?』 ノル《あなたは十分、我々に尽くしてくだされた。ですから、あなたは我々の分も幸せになってください。と言っていました。》 イクス『・・・・・ッ!・・・・そうか。』 ヨキの伝言に涙を流すイクス。 ノル《伝言はもう一つあります。「イクス様、新しい人生を歩むあなたに私から名前を送ります。」》 イクス『その名前は?』 ノル《「マリア」だそうです。》 マリア『マリア・・・・・・良い名だ。・・・・わかった。今日、この瞬間から俺はマリアと名乗ろう。』 そう言った後に、マリアはシン達を見て話し掛けた。 マリア『君達が俺を保護してくれるんだな?』 シン「はい。我々【アクア】がイクスさん、いえマリアさんでしたね。あなたを責任持って保護します。」 マリア『よろしく頼む。だが、俺は堅苦しい呼び方は好きじゃない。』 レオ「あたしもそう思ってたんだ。よろしくな♪マリア♪」 メイリン「よろしくね♪マリア。」 シン「よろしく♪マリア。」 マリア『改めて、よろしく頼む。シン、レオノーラ、メイリン。』 レオ「レオで良いよ♪皆そう呼んでるからさ。」 マリア『わかったよ、レオ。なんだかレオとは気が合いそうだな。』 レオ「そうだね♪」 ノル《挨拶も済んだようですし、マリア様そろそろお別れですね。》 そう言ったノルにマリアは向き直り、少し微笑んで口を開いた。 マリア『ノル。俺が眠る前にも言ったが、もう一度言わせてくれ。・・・・・ありがとう・・・・・お前に助けてもらわなければ、俺は今こうして存在していなかった。』 そして、もう一度「ありがとう」と言ってマリアは頭を下げた。 ノル《・・・・・さあ、もう行ってください。そして、私達の分まで幸せに生きてください。》 マリア『ああ、ノルがヨキが皆が生かしてくれこの命と身体、大事にするよ。』 シン「マリア、行きましょうか。」 マリア『ああ。』 そう言って出て行こうとしたマリアにノルが声を掛けた。 ノル《マリア様!あなたの能力はそのまま使えるはずです。》 ノルの言葉にマリアは頷き、部屋を後にした。
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

182人が本棚に入れています
本棚に追加