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【研究所】
イクスは現在、研究所の一室に両手両足をあの魔方陣と同じ効果がある拘束具をつけられて監禁されている。
イクス「・・・・・・・・・・・」
(剣帝と呼ばれても、両手両足を拘束されたうえに、魔力まで封印されればただの人・・・・か・・)
イクスが自嘲気味に笑いながら考えていると、部屋の扉が開き宰相とおそらく研究員であろう人物が入ってきた。
宰相「クックックック・・・いいザマだなぁ剣帝よ!!」
宰相が笑いながらイクスを眺めていると、後ろの研究員が宰相に話し掛けてきた。
???「宰相、本当に私達が剣帝を調べてもよろしいのですか?」
宰相「ああ・・・・思う存分調べてやれ!!私にはこいつが死んでから死体を返してくれればいいさ・・・・死ぬまでは所長の好きにしてかまわんぞ?」
所長と呼ばれた研究員に不気味な笑顔で言うと、宰相は「私はもう行く、後はかってにしろ」と言い部屋を出ていった。
イクス「・・・・・・・・・・・・」
(俺の人生はこんなところで終わるのか・・)
イクスが考えていると、所長が喋りだした。
所長「さてと、やっとあの屑も行ったな・・・・」
イクス「・・・・その口振りからすると、お前は宰相の仲間ではないのか?」
所長「そうです、私はイクス様を助ける為に宰相の仲間のふりをしていました。」
所長の言葉に反応したイクスは聞き返す。
イクス「なら、俺は死ななくてすむのか?」
所長「・・・・残念ですが、それは免れません。」
所長の言葉に自分が助かるるかもと期待していたイクスはその事実に落胆した。
所長「・・・・・ですが、イクス様が助かる方法が1つだけあります。」
イクス「その方法は?」
所長「イクス様・・・・あなたの肉体に死んでもらいます。」
イクス「それは、どういう意味だ?」
所長「つまり、イクス様を・・・・・正確にはイクス様の脳を私達が研究所で開発している素体に移植するのです。」
イクス「なるほど・・・・だが、移植した後の俺の肉体はどうなる?」
所長「私達が解剖して、誤魔化しますので原形は残らないですね。」
イクス「・・・・それも、仕方ないか・・・」
所長「ですが、2つ問題があります。」
所長が真剣な顔で言うので、イクスが「話せ」と促す。
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