1.出会い

11/14
前へ
/160ページ
次へ
「誰がバカだ!おっ!櫻井がかなり迷惑そうな顔してるぞ。流来に似てるって言われたからだな。可哀相に…。」 バカ海の言葉に更に迷惑そうな顔をする櫻井。 一目惚れした女には迷惑な顔されるし、担任には無茶振りされるし…。 今日は厄日だ! もう帰りたい…。 気分は最悪な俺に耳元で優が囁く。 「櫻井の事…好きなのか?」 優の言葉に一気に赤面して再びパニックに陥った俺は思わず… 「違う!!」 と大絶叫…。 それと同時にクラス中の視線を集め、いつの間にか来ていた1時間目の英語教師が鬼の形相で俺を睨んでいる。 「御堂君、何が違うのかね?もう授業は始まっています。常々、授業妨害をする者にはペナルティーを与えると言っているのは覚えているかね?」 顔が、赤面から蒼白に変わっていくのが自分でもよく分かる。 「スミマセン…。」 素直に謝ると英語教師は、とても楽しそうに口を開いた。 「御堂君、59ページから61ページの英文を全て訳して下さい。」 .
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加