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「…生後6ヶ月までの記憶は曖昧…。殆ど覚えていないの…。それ以降はちゃんと記憶があるんだけど…。」
「俺と同じか…。」
俺の言葉に櫻井は身を乗り出して驚いている。
「御堂君も!?私と同じ不思議な力を持つ人…。私と同じ記憶を持つ人…。…何故!?」
俺の疑問と同じ疑問を櫻井が口にする。
俺たちの繋がりは何だ?
考えれば考える程、頭が割れるように痛くなる。
櫻井も俺と同じなのか苦痛に顔を歪めている。
頭が割れそうな痛みの中、まだまだ子供の俺が導き出した答えは【同じ病院で生まれた。…ただの偶然。】
俺はそう納得する事にした。
だって…断片的に見る数少ない記憶の中で、俺の両親は変わってないから…。
俺はこの18年間、その両親に育てられたのだから…。
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