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櫻井と俺は、昼まで保健室で寝ていた。
そして、その日の帰りに担任に呼び出された。
「お前ら大丈夫か?何があったんだ?」
心配そうな顔で聞いてくる担任。
去年もこの担任だったけど、今までこんなに心配した顔を見た事が無い。
「大丈夫です…。」
俺が答えると担任はそれ以上追及するような事はしなかった。
「大丈夫なら良い…。ところで、4時間目に最終進路相談をしたんだが、お前らの進路は変更ないか?」
「ありません。」
俺が答えると担任は満足そうに微笑み、櫻井を見た。
「私も変更はありません。」
櫻井の答えに益々上機嫌になる担任。
「お前ら以外、T医大希望はいない。あそこはかなりの難関だ。毎年1人は挑戦するが4、5年に1人ぐらいしか、この学校からは合格者がでない。それが今年は2人が挑戦する。お前ら2人が揃って合格してくれると、うちの学校は安泰だな。全面的に協力する。合格しろよ!」
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