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担任は興奮気味に話しているが、俺と櫻井は朝の一件でもうクタクタになっていた。
早く話しを終わらせたくて「わかりました。」と一言で返した。
俺の言葉に担任は益々笑顔になるが、急に真顔に戻った。
何だ?と思い首を傾げる俺と櫻井。
「T医大の件はこれで終わりだが…お前らT医大とは別に滑り止めの学校を決めろ!」
疲れ果てている俺は担任の言葉にうんざりした。
「俺はT医大志望です。今年T医大に受からなければ来年また受けます。ですから、滑り止めはいりません。」
去年も同じ事を言われ、同じような返事をした。
面倒だ…
俺の言葉に担任は…みるみる鬼の形相と化していく…。
俺…変な事言ったか?
去年と同じように自分の意見を言ったまでだよな?
「私も御堂君と同じ考えです。」
あらら…。
櫻井まで俺と同じ事言っちゃったよ…。
担任は怒りに任せて机を叩き、勢いよく立ち上がった。
「ダメだ!あそこが難関なのは知っているだろう?うちの学校は進学率が最重要なんだ!浪人してもらっちゃ困るんだよ!」
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