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俺の顔も熱を帯び赤く染まっていくのが自分でもわかる。
愛流は次の俺の言葉を待つように、顔を真っ赤に染めたまま俺を見詰めている。
そんな顔で見詰められたら俺の小さな理性が……吹っ飛びそう。
このまま告白しちゃいたい…。
「愛「お前たち、勉強は進んだか?」」
この勢いで告白しようとした俺の言葉を担任が見事にぶち壊してくれた。
良い雰囲気と、俺の勇気が粉々に砕け散り、俺は担任を鋭く睨み付けた。
「おい御堂!睨むな。そんなに勉強したくないのか?」
『ちげぇーよ!お前の存在がジャマなんだ!』
大声で言ってやった。
………心の中でだけど。トホホ…。
「まぁいい。今日で補修は終わりだ。でも、気を抜かずに夏休み中勉強に励めよ。」
そう言うと、担任は教室から出て行った。
俺のジャマをしに来ただけか!?
せっかくの告白のチャンスが……。
「流来?さっき何か言おうとしてなかった?」
告白しようとしてた…。
俺の勢いは担任の登場によって、急速に衰え今更言える訳がない…。
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