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ムカつくほどタイミングが悪いバカが、ヘルメットを取り、俺と愛流に笑顔を向ける。
「あっ、美月君!!」
海!!テメェー!ふざけんなよ!!
俺はイラつく気持ちをそのまま海にぶつけるかのように、海をギロっと睨んでやった。
「流来??何だよ?睨むなよ~。俺、何かしたか?」
したよ!!した!
俺の告白のジャマしただろうが!
担任といい、海といい…どいつもこいつもジャマしやがって!
「っるっせー!黙れバカ海!!」
「流来!?よく分かんねぇーけどゴメン!」
珍しく素直に謝る海。
でも、俺の勇気を踏みにじった罰はしっかり受けて貰おうじゃないか。
俺はニヤリッと口角を上げて海を見た。
海の顔がみるみる引き攣っていく。
「っ、流来!?お前がその顔で笑う時はろくな事が無い…。頼むから許してくれ!」
必死に土下座をしながら懇願する海を、一瞬ギロっと睨み、目線を海から愛流へ移す。
愛流は何が起きたのか把握出来ないようで、首を傾げて俺を見る。
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