4.夏休み

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真っ赤な顔で見詰め合う愛流と海…。 「って、オイ!バカ海!!愛流が困ってるぞ。お前はとっとと帰れ!」 バカ海の分際で、愛流と見詰め合うなんて…。 「流来~、俺も一緒に昼飯行きたい!櫻井~、俺も愛流って呼びたい!海って呼ばれたい!!」 駄々こねるな。 お前は子供か。 「愛流でいいよ。私は海って呼ぶね。」 可愛い笑顔を海に向けて言う愛流。 俺の嫉妬心がみるみる大きく膨らむ。 海にその笑顔を向ける事が嫌だ。 でも…そんな事は言えない。 愛流…俺の気持ちに気付いてよ…。 「流来?海も一緒に良い?」 満面の笑顔で首を傾げながら言う愛流に俺はドキドキしながら、その反面とても複雑な気持ちになった。 俺だけが愛流と呼ぶ事に優越感を感じながら、愛流も俺の事が好きなのか?って・・・ほんの少し期待もしていた。 その優越感も期待も見事に砕け、俺は大きな溜息を吐いた。 「愛流が言うなら仕方ない…海も連れて行ってやるか!」 必死に笑顔を作り言う俺に、愛流は可愛い笑顔を向けてくれる。 .
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