阿呆の意気で楽しめ休み

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歩と冬弥、クリアロッドを先頭に公開の中を進んでいく隆二。 向かう先は荷物検査ゲート。 そこで待ち合わせをしているのだ。 「おいおい羨ましいねぇ、休暇に旅行なんて。俺には休みがないからクーデター起こしそうだ」 「子供ですか」 先を歩く冬弥やクリアロッドを見つめながら呟く智明。 隆二は苦笑しつつ、常人なら冗談で終わるがこの人なら本当に起こしそうだと恐怖していた。 「大人数で行くんだろ?目一杯迷惑かけてやれ。俺が許す」 「はは、ほどほどにね」 そうしているうちに荷物検査ゲートに辿り着く。 「よ、元気にしてたか!?」 不意に声と同時に隆二の肩に軽い衝撃が走る。 隆二は振り向き、途端に顔を綻ばせた。 「シュガ!久しぶり!」 隆二の学友、シュガ・ナルタだった。 茶色の短髪を元気良く立たせ、無邪気な笑顔を浮かべている。 「あ、初めてまして。シュガ・ナルタです」 シュガと智明が挨拶を交わし、クリアロッド達のいるゲート前に向かった。
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