阿呆の意気で楽しめ休み

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「ふぅ、さっぱりした」 隆二はタオルで頭を拭きながらリビングに入ってきた。 早朝起きてクリアロッドと一緒に仕事前の智明と特訓。 それが終わったら順番にシャワーを浴びて朝食。 ここ二週間、このサイクルで過ごしていた隆二。 何とも健康的な毎日だ。 いつもならここで穏やかな雰囲気で朝食なのだが、しかし今日だけはいつもと違う。 「クド、ちゃんとパスポート持ったか!?」 「はい、ここに」 忙しそうに鞄を抱えて動き回る智明にクリアロッドはポケットからパスポートを取り出して見せる。 「はいこれ。向こうについたらちゃんと電話してね?」 「うん!」 こちらはほのぼのとした雰囲気で隆二と冬弥の母、歩が家の電話番号を書き写したメモを冬弥に渡していた。 「おー、大戦争」 「お前もさっさと準備しろ!置いてくぞ!」 まるで他人事のように傍観している隆二に智明は指を差す。 が、隆二はその指差しを受け継ぐかの如く、自分を指を天井に向けた。 「や、俺準備昨日のうちから終わってるし。確認もちゃんとしたよ」 そして先に何か言われる前に釘を差す隆二。 今日は隆二達が前々から計画していた日本への旅行の日だった。
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