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マリアの背中を擦りながら
俺はここに居るぞ
おまえの傍に居るぞ
そう夢の中に念を送った
途端に穏やかな笑みを浮かべ
安らかな寝顔
そっと胸に抱き寄せて…
「心の奥底に鍵をかけ…二人の記憶を閉じ込めような…」
深い深い眠りの中で
…銀牙…
…マリア…
狂った記憶
満月の狂気に弄ばれた記憶
全て閉じ込めました…
永遠に目覚める事のないように
鍵を水の底へ沈めに行きましょう
透明に澄んだ心地よい声に導かれ
さぁ2つの鍵を投げ捨てなさい
言われた通りに深いブルーの水に投げ入れた
皆あなた達の幸せを願っています……
その言葉は、俺達の心に波紋の様に広がり消えた……
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