ウォーター・オブ・ノース

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 あと二ヶ月もすれば、春が来る。  北斗の水を与えられた生命は、死の底から甦る。  それはまるで、永遠の如く循環する水のように。  死んでは生まれ、生まれては死んでいく。  俺は何もできずに、ただそれを眺めやるだけだ。  海から天に昇り地上に降り注ぐ水を、ただその身に受けるだけだ。
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