おとずれて

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自分で決めて自分で行動したかった。 家を出たのは、父親にこの気持ちをわかってほしかったからしたのかもしれない…。 父親は僕がいなくなってどう思うだろうか…。 そんなことを思いながら道を歩く。 行く宛など、何処にもない…、財布を開けてみると中には二千円しか入ってはいないことに気づき…おもわず溜め息が口からこぼれたーー ただ…あの父親から逃げたかった…それだけだったが母と妹は気がかりであったーー 「母さんと春美には…黙って出てきちゃったな……きっと心配するだろうな」 少しだけ後悔もしたけど、もう遅いなとあきらめる。 ふと目の前にネコが歩いてるのを見かけた。 興味本位でそのあとを追っていると、そのネコが急に立ち上がり、二本足で歩き出した。 「え゛っっ‼」 開いた口が塞がらない…とは、こういうことなんだろうか…。
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