病室の少女

3/10
前へ
/327ページ
次へ
「元田君、一緒に休憩にしない?」 「あっ…ありがとうございます。」 剛知が患者さんのカルテに目を通していると、先輩看護士達が休憩に誘ってくれた。 「元田君が来てくれて本当に助かるわ~」 先輩の看護士やドクターが認める程、剛知はよく働く。 「そんなこと無いですよ。まだまだ仕事も出来ないし。」 大きな病院の中で、剛知は小さな精神科病棟の看護士だった。 小さい病棟には、さほど入院患者もおらず。 定期検診に来る患者が1日に数十名程。 それほど忙しくなかった。 この日までは―…
/327ページ

最初のコメントを投稿しよう!

456人が本棚に入れています
本棚に追加