病室の少女

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「でも…僕はまだ―…」 経験も無く、1人の患者を任される程の知識も無い。 剛知は不安で一杯だ。 「元田君なら大丈夫!」 伊丹は40代後半くらいの大柄な女性。 体と同じ様に大胆でサバサバした性格の人だ。 「皆も元田君をサポートしてあげてね。」 解りました。と、次々に声が上がる。 「じゃぁ、元田君はカルテに目通しておいて。それから患者の様子を伺いに行ってね。」 「はい。」 剛知の不安は消えてはいない。 でも、任されたからにはやり遂げる為に、剛知は人気の無い中庭へと移動した。
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