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璃桜「まぁまぁ。紗枝ちゃんね、あんな感じで真くんにはツンツンしてるけど、本当は仲良くしたいんだよ。ただタイミングがわからないみたいなの。だから勝手なお願いかもしれないけど、真くんの方から仲良くしてあげて欲しいなぁって…」
この時の璃桜ちゃんは、まるで自分のことをお願いするような、そんな表情をしていた。
真「おっけ。璃桜ちゃんの紗枝を想う気持ちはよ~くわかったよ。俺もあいつには少し興味あるし、やってみるよ」
璃桜「ありがとう! 仲良しになればすごく楽しい子だから…私も最初は苦労したな…」
真「まさに今の俺だな……」
紗枝と仲良くできることを祈っていると、担任の先生が入ってきた。ふと横を見ると、璃桜ちゃんが座っている。そう。偶然にも、俺の席は璃桜ちゃんの隣だった。(何だこのよくある展開は…)
璃桜「あ…席、隣なんだ♪ 改めてよろしくね♪」
真「おぉ…よろしく! しかし俺も何かと運のいい……」
璃桜「何か言った??」
真「あぁ、何でもないよっ…」
璃桜「そう? あ、あの人が担任の榎本先生。私たちの学校って、普通の高校とかと違って教科ごとの先生はいないの」
真「ってことは…全部の教科をあの先生が教えるってわけか…?」
璃桜「そうだよ。すごいよね~♪」
小学校の先生が全教科を教えるのでも大変そうだってのに高校生の勉強を一人の先生が教えるなんて……。気が遠くなるな…。
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