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どうやって合コンの話を断ろうかしら?
扶仁にああ言ってしまった以上、行くべきではないことくらい分かってる。
でも、麻里乃は一度決めたことは絶対曲げない人だ。
だけど――――。
「はぁ……私にどうしろって言うのよ」
初めて泣きそうな顔で、声で懇願してきたチビ。
いつもの余裕がまったくなかったチビ。
……どうしようもない。
もう考えることに疲れてしまう。
――――
――
「り……お、りお……莉央!」
誰かが私を呼ぶ――――。
……誰…………?
「莉央起きて?」
「んぅ?」
ゆさゆさと体を揺さぶられ、私は起きた。
「おはよ、莉央」
「おはよ……」
まだ覚醒しきってない頭。
私が誰と挨拶を交わしたのかなんて、ちゃんと理解できるはずがなかった。
「莉央、起きてる?」
「ん……起きてるわよ。
チビでしょう?」
って、ん? チビ?
「きゃーっ!」
チビの登場に私の頭は一気に覚醒した。
なんでここに?!
そんな疑問ばかりが私の頭を埋め尽した。
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