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「当たり前じゃん。
俺は扶仁以外誰でもないけど?
それより、やっとお目覚め?」
クスクスと目の前で笑うチビ――扶仁に私は唖然とした。
もう何で扶仁がここにいるのかがどうでも良くなったくらいに。
「……口、開いてるし」
「え? あ……」
扶仁の言葉に私は慌てて口を閉じた。
私、普通に……接しられてる?
私はいつもと同じ態度で接する扶仁に戸惑った。
「さぁーて、眠り姫のお目覚めなわけなんだし?」
いきなりニヤリと笑う扶仁。
なんだか嫌な予感がしてきた。
「眠り姫のお目覚め……?」
私が復唱すると、扶仁はあの妙に色っぽい笑顔を向けてきた。
そして……
「おはようのキス、に決まってるだろ?」
と、私の耳元で囁いた。
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