蒼き吸血鬼

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人々が頼りにする灯りが火から機械による人口的な物へと変わって間もない時代、夜になれば月の灯りと未だあまり多くは備えられては居ない電灯のみに照らされる道は暗く危険が多い、人々が多く暮らす王国は毎夜毎夜、数件の事件が報告されていた。 殆どの被害者は女性、男は闇に紛れ力に任せ女性を追い詰め、そんな事件が多発するなか女性達は夜の外出は出来る限り避けてはいたが、何せこの国に暮らす女性の殆どが貴族、毎夜の様にあちらこちらでパーティーが開かれ、犠牲者は増えるばかりであった。 そんな事件の中でも一番恐れられ、警察さえも恐れていたのが『蒼い吸血鬼』の事件。 町中に注意を促す張り紙がされ、国全体の大きな問題になっていた。 国が栄えるのと同時に何度もその影は時代の中に姿を表し、滅びと共に伝説として歴史から姿を消していた、その吸血鬼がこの国でも目撃されるようになったのは3年前。 最初のうちは伝説を真似た悪趣味な殺人事件と思われていたが、その存在は姿を頻繁に表し確実な恐怖を国民に植え付け、恐怖に怯え暮らす人々をあざ笑うかのように堂々と食事を繰り返した。
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