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ある日の事。
ナルトは一人暇そうに、
湖が見える道を歩いていた。
この日はよく晴れていて、
雲が二、三個浮いていた。
空はもう紅く染まり、
夕暮れを知らせていた。
ナルトはただうつむいて歩いていた。
この道はもう歩き慣れていた。
何時も、遊んで家に帰る時は
この道を通るからだ。
ナルトはうつ向いている顔を
ふと何気なく上げた。
すると、ある人が
ナルトの目に入った。
その人は、ナルトが通う
忍者アカデミーの優等生、
うちはサスケだった。
サスケはただ、湖の端に座り込み、
水面を眺めていた。
ナルトがサスケを見ていると、
サスケはナルトの視線に
気付いたようで、
こちらを振り返った。
ナルトとサスケは目が合ったけれど、
二人ともフイッと目を反らした。
ナルトはまた歩きだし、
サスケはまた水面を眺めていた。
ナルトはそーっと後ろを振り返った。
すると、サスケが微笑んでいたから、
自分も微笑んだ。
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