今思えば"運命の出会い"

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(あ~~かったりィ) 学年主任の説教が始まって約20分。 欠伸を噛み殺すのも楽じゃない。 なのに教師の方はむしろ生き生きしているようで。 「担任の先生は何も言わないかもしれんが、俺はお前を思って言っているんだ」 聞き飽きたお決まりの台詞。 (よく言う、俺の外見が気に入らないだけのくせに) 天然の茶髪はワックスで固めて、着崩した学ランにアクセサリー。 ファッションとか、そういうのにこだわってるわけじゃない。 ただ、気に入らないだけ。 芽高尚杞(めたか なおき)は先程から暑苦しい視線を送ってくる教師を冷めた目で見据えた。 「いいな?」 「……うす」 半分眠っていた脳をたたき起こしてそう答えると、教師は今日初めて笑顔を浮かべた。 それから『終了』の意図を読み取った尚杞も心の中で深い深いため息をつく。
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