第一章 オワリノハジマリ

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修羅は、都内を中心に活動している新興宗教の団体で、終末思想(しゅうまつしそう―この世の終わりが近いという考え)を語り、人々の不安をあおることで、信者の数を爆発的に増やしていた。 彼らは、今の世の中がどれだけ腐っているかを日夜話しあい、反社会的な思想の徹底を、はかっていた。 信者達の睡眠時間をとことんまで削ることによって、彼らの正常な思考を鈍らせ、そうしたトランス状態を作った上で、教団の思想を繰り返し聞かせることによる、マインド・コントロールを行っていた。 そんな、危険な活動を行っている宗教団体の背後に、日本を代表する大物政治家の存在が、見え隠れしていたのである。
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