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その後も、何も宛もなく歩き続ける2人。
猟滋は合計20万の服に身に付けている性か、何とも落ち着かない様子で仕切りに服をいじくっていた。
そんな猟滋を再び見かねた明華。
明華「そんなにやたらと服をいじらないの。みっともないでしょう?」
猟滋「そ、そんな事言われてもよ…。お前には大した額じゃないにしても、俺にしてみればかなり大層なものなんだぞ?そりゃ気になるって。」
明華「………。じゃあ鞄持って!」
猟滋「じゃあって何だよ…?じゃあって。」
明華「いいから持つ!!女の子をエスコートするのもエチケットなんだから!鞄を持てば手が塞がって服もいじれないでしょ!?」
猟滋「こんな小さな鞄じゃ片手は空くだろ…。」
猟滋の一言に急に赤面して、大人しくなる明華。
猟滋「?な、何だ?どした?」
明華「そ、その片っぽは…、えっとだから…、そのぉ……。」
猟滋「はぁ?どした急に?」
明華「えぇい!この鈍感!!こうするのよ!!」
鈍感な猟滋の手を無理矢理手に取る明華。
猟滋「な、なっ!?ななぁっ!?」
明華「もう…、相変わらず鈍感なんだからぁ…。少しは察しなさいよぉ。バカ…。」
猟滋「ちょ、ちょっと待てよ明華!!そ、そんな急に…。」
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