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そして、再び2人を沈黙が包み込み、そのまま明華の家の門にたどり着いた。
猟滋「ほれ、着いたぞ。ここぐらいまでなら歩けるか?」
明華「………。無理。」
猟滋「そうか、じゃあこのまま家の前まで行ってやるよ。」
明華「ヤダ…。」
猟滋「ハァ?どっちだよ?」
明華「もう少しこのまま…。」
猟滋「このまま?だって家の前まで来てるんだぞ?」
明華「もう一周…。」
猟滋「もう一周?」
明華「家の周り一周して…。」
猟滋「えぇ!?ここを一周するのかぁ!?だって小規模なテーマパークぐらいあるって言うのに!?」
明華「いいから!私が周りなさいって言ったんだからもう一周しなさい!」
猟滋の背中で足をばたつかせて、駄々をこね始める明華。
猟滋「だぁ―!!わかったわかった!!わかったから止めろ!!」
その後、明華のわがままに応じ、ようやく解放された猟滋は家に帰宅し、けだるそうにベッドに横たわっていた。
一方その頃、明華も同じように部屋のベッドに寝転んでいた。
すると、明華の携帯に一件の着信が入る。
着信の相手は恵子だった。
明華「もしもし恵子?」
恵子『もしもし?ねぇねぇ明華!今日猟滋とデートしたんだって?どうだったの♪』
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