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父の風貌は夏なら膝までの短パンにポロシャツかTシャツ バンド止めるタイプのサンダルで全て私のコーディネートだ。
これが寒くなるとTシャツ→ポロシャツ→トレーナー→ヨットパーカー→フリースと重ね着していく。
下はジャージかスラックスまたは両方 サンダルはスニーカーに…
もともとやぼったい格好していたのを変えたのだ。
洗濯も楽だし本人も動きやすく気に入っているようだった。
それと忘れていけないのがバック
置き引きにあって以来 肩からたすき掛けのポーチ風の物を使っている。
これが父のトレードマークで太った体を揺すりながヒョッコヒョッコ歩く姿が「可愛い」なんて近所でも言われてた…
父はお風呂が大好きだ。
1日に二度入る事も多い。
もちろん温泉もこれが後々大変な出来事が起こる…
温泉はまだ下がひどくない頃まではよく連れて行った。
お気に入りは車で一時間ぐらいの山あいにある温泉で連れて行くととても嬉しそうにしていた…
しかし徐々に認知症や下の事を考えると何がトラブルが起こるのが嫌でそのうち父が行きたがってもごまかして連れていかなくなってしまった…
発症以来 亡くなるまで一度も連れて行ってない…
ただ施設でお風呂に入れてもらってデイケアの無い日は必ず家でもお風呂に入れてあげた…
多分…あんなに行きたがってた温泉に連れて行かない後ろめたさがあったからだと思う。
介護経験のある方なら自宅でお風呂に入れる大変さはわかると思う…それが大変で施設を利用する方が多いのは事実だ。
当時 父は要介護5(認知症に歩行かなり困難な状態)で大変さは半端ではなかった…
軽いぎっくり腰になった事もあったし排泄してしまい途方に暮れた事もあった…
水を耳の中に入れてしまい化膿させてしまった事もある。(父はなにもわからないみたいで耳からの異臭で気ずいた…)
バスタオルをじゅうたんの上に敷き詰め体を拭き素早くリハビリパンツにパット(これで安心)股間と足に白癬菌の薬を塗る。
でも入浴後のなんともいえないさっぱりした気持ちよさそうな父の顔や美味しそうに飲むジュースを見ていると私の方がTシャツを汗だくし苦労しても嬉しくなるのである。
ドライヤーでフワフワの白い髪を整えて
「一丁あがりっ!」
って叫んで父の肩をポン!とたたくと父はニコッと笑った…
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