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認知症の本格的始まりは私が覚えている限りでは一昨年の夏頃になると思う。
それまでにも排泄が思いどうりならない事がたびたびあったが私は歳のせいで認知症とは無縁だと思っていた…風呂場で下着を洗う父を「汚い!」と怒りつけた事が何度かあった…
少量の漏れ防止用の下着を着用していたが大小共に次第に間に合わなくなってきていた。
まだ小だけ少しの時は「ハルンケア買わないといけないな」なんて笑いながら言ってたのを覚えている。
今 考えると本人もかなり気にしていたように思うがオムツ類は頑として拒否し続けた。
その頃に私がリハビリパンツの中に入れるパットの存在を知っていたら少しは父も安心できたに違いない…
多分 認知症の初期はその頃から始まったと思う。
昨年の夏に夕飯に店屋物をとる事になり歩いて二三分の所にあるうどん屋さんに電話ではなく健康の為に歩いて注文しに行く父…届いたものがまったく違っていた…
本人いわく「店の前に来たとたんにわからなくなって」と
その後もあった事を覚えている。
ほぼ同時期 市場へ買物に出た父は見知らぬ男にいい話があると声をかけられ車の中までついて行きどう見ても安物の時計やネクタイ、ハンカチ等を泣き落としで8万で買わされた事があった…私に散々怒られた後にわからぬように隠したつもりだろうが実は私は知っていて知らぬふりをしていた。
病気発症のかなり以前にも車上狙い、置き引き二回、当たり屋などにあい免許証がしばらくしてから河から見つかった事があった。
特に他に生活に支障をきたす事がなかったのであまり深く考えなかった…
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