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痛くてヨロヨロ、へたり込む私を見て、山本先生は夏緒くんに視線を向けました。
「夏緒、保健室に連れて行け」
「………。」
夏緒くんは面倒くさそうな顔をして無言です。
しばらくシンとなります。
時間が自然と過ぎていきます。
このままでは、授業も進みません。
クラスメートの皆さんにも迷惑を掛けてしまいます。
ここは自分で、なんとかしなくては…。
「私一人で大丈夫です。」
ヨロヨロ立ち上がり、ヒョコヒョコ何とか前に進みます。
…いつ、保健室に辿り着くか分かりませんが。
ズカズカズカ。
後ろから誰かが近付いてくる音が聞こえたかと思いますと
ガバッ!
私の視界がグワリと大きく動きました。
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