なぜか『乙女(処女)はお姉様に恋してる』ぽい展開に…

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肘あたりまで伸びた長い黒髪と前髪についたピンクの髪止め、平均よりは大きいであろうという胸とスラっとしたスタイル… こいつが千恵さんの娘…つまり俺の従姉妹の、藤波美菜… 最近は色々あって、正月やお盆のときに会えなかったけど、久しぶりにその姿を見てみると、とても大人っぽく魅力的に成長している。 一目では彼女が美菜だと気付かなかったくらいだ。 「久しぶり、何年ぶりだっけ?」 「たぶん、二年くらいだろ。それにしても、見違えたな…」 「え、可愛くなった?」 「いや…」 「ひど~い、そういうときは嘘でも可愛くなったって言わないと…これから先この学園でやっていけないよ」 「そうじゃなくてさ…その、綺麗になったって言いたかったんだ。」 美菜の頬はかすかに赤く染まっている。 「そ、そう…ありがとう」 美菜の見せた笑顔がとても可愛くて、俺は顔を背けた。 「じ、じゃぁ、棗の部屋に案内するから、寮に入ろう?」 「う、うん」 美菜に手をひかれ、俺は寮のなかへ入っていった。
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