variation 1

3/5
前へ
/53ページ
次へ
ホームルームが終わり、第四音楽室に入る。 まだ誰も来ていない。 集合まであと一時間も余っているからだろうか。 「…………暇。」 その時だった。 ♪~♪~~♪♪♪~~ コントラバスじゃない、バリトンサックスでもない、ユーフォニウムでもない。 力強い金管低音が聞こえてきた。 「第三音楽室から……?」 聞いたことのない音だ。 力強く、でもとてもクリアな低音。 壁一枚の向こう側にはその音を奏でている人物がいる。 そーっとドアを開けてみた。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

218人が本棚に入れています
本棚に追加